科目名 □医療情報システム論(隔週)
担当教員   坂本 憲広     
対象学年   4年   クラス   [356]  
講義室   12109教室   開講学期   前期  
曜日・時限   月3,月4   単位区分   選択  
授業形態     単位数   2  
準備事項    
備考    

講義概要/Class Outline

現在、保健医療分野においては、電子カルテシステムを代表とする医療の情報化が進められている。本講義では、医療情報の特性と医療情報システムに関する知識を学修すると共に、要求工学やオブジェクト指向開発、セキュリティ技術といった情報技術を医療という視点で捉えなおし、医療情報システムを題材とした情報システムの開発の実際を体系的に学修する。さらに、関連する話題として臨床データベースから有用な規則性を発見するデータマイニングや、テーラーメード医療といった先端医療を支える新しい医療情報システムについても学修する。  

講義計画 /Class Structure

内容
1 医療情報システム概論
医療情報の特性と医療情報システムの概要について概説する。
2 診療業務と診療記録の管理
医療情報システムが対象とする診療業務とそこで使用される診療記録について解説する。
3 診療業務の分析と要求工学、実習のテーマ説明
診療業務の分析と医療情報システムの要求仕様定義について解説する。
4 医療情報の標準化(概論)
医療情報システム間で医療情報を交換する際に必要となる国際的な標準化規格Hについて解説する。
5 医療情報のモデリングとコミュケーションの標準化(HL7)
医療情報システムの設計とモデリングを題材に、オブジェクト指向設計と開発方法論の実際を解説する。
6 診療記録の標準化(HL7 CDA)
診療記録文書を電子的に交換するための標準化規格であるCDAについて解説する。
7 医療情報システム設計と開発
システムの使い易さを示すユーザビリティと、システムの安全性は、医療事故の防止や患者安全にとって非常に重要な要件である。医療情報システムに要求されるユーザビリティと安全性について解説する。
8 プライバシーと個人情報保護
医療におけるプライバシーと個人情報保護、及び医療の情報化が与える影響について解説する。
9 医療情報システムのセキュリティ
医療情報システムが担保すべき情報セキュリティについて解説する。
10 クリニカルバイオインフォマティクス(1)
11 臨床情報データベースとデータマイニング
臨床情報データベースと、データマイニング技術を用いた解析手法を解説する
12 先端医療を支える医療情報システム
テーラーメード医療といった先端医療を支える医療情報システムについて解説する。
13 医療情報システム開発演習
具体的な医療情報システムを題材にしてその概念設計演習を行う。
14 まとめ
講義全体のまとめと補足事項について述べる
 

学習・教育目標/Class Target 1.医療情報の特性と医療の情報化の意義と課題について理解している。
2.オーダーエントリシステムと電子カルテに関する基礎的な事項を理解している。
3.医療情報システムの設計開発について基礎的な事項を理解している。
4.医療情報の標準化の意義とその方法について基礎的な事項を理解している。
5.医療情報システムが備えるべきセキュリティ技術について基礎的な事項を理解している。  
評価基準/GradingCriteria 秀:1〜5を満たす/良:1〜3を満たす/  優:1〜4を満たす/可:1〜2を満たす  
評価方法/GradingMethod 1〜5の学習目標のそれぞれについて、以下のような判定を行う。  期末試験の該当箇所について合格する。  
受講上の注意/Class Rules 関連する科目で履修したものについては復習をしておくこと。  
受講制限/Prerequisit  
関連する科目/Related Class オブジェクト指向設計、データベース、情報セキュリティ、情報システムプロジェクト管理  
教科書/Text
著者名  
著書名  
出版社名  
ISBNコード  
指定図書/Assigned Books
著者名  
著書名  
出版社名  
ISBNコード  
参考文献/Bibliography
著者名 日本医療情報学会医療情報技師育成部会 編  
著書名 医療情報 医療情報システム編』  
>出版社名 篠原出版社2004年  
ISBNコード